2012年08月09日

ブリュット体験もあと3日! 

本日も200人を超える観覧者の方が「ブリュット」していきました。観覧者数も6,000人を突破し、うれしい限りです。今までに味わったことのない感覚を味わえるのも、あと3日ですびっくりびっくり
連日オリンピックでも感動していますが、なでしこジャパン決勝、女子バレー準決勝と合わせて、アール・ブリュットもお楽しみください!

この電車は、中の椅子まで作ってあってすごいぞ!ブリュッ!


トピックス ⑲
★初任者研修(社会奉仕体験活動)3日目!
初任者研修の3日目。本日も4月から、新たに先生になられた2名が美術館を訪れ、初任者研修(社会奉仕体験活動研修)にチャレンジしましたあはは
今回は、アール・ブリュット展の中で一番印象に残った作品について聞いてみましたマイク


「私のおすすめ作品は佐藤朱美さんの『空気と生物』です」
細かい絵がたくさん描かれていて、ずっと観ていたい作品だと思いました。
素直な気持ちを形にすることで、大きな力に変わるのだと思いました。


「私のおすすめ作品は辻勇二さんの『心でのぞいた僕の街』です」
記憶と空想が生み出した、リアルな心の街の広がりに感動しました。
自分の気持ちを素直に表すことで、それを目にした誰かの心を動かすことができるのだと感じました。

★覗いてみませんか?
森の彫刻オープンスタジオ!

天竜区二俣町の「ヤマタケの蔵」で、実際に秋山祥子さんが、天竜ヒノキを彫って作品を制作しているところを見学することができます。
現在秋山さんは、先日完成した三体の龍に取り付ける小物(羽根、さくら、小さな鳥)の制作をしており、あと2日間ですが、彫刻の実演を見学することができます。
天竜に出た際には、ぜひ足を伸ばして立ち寄って、気軽に声をかけてください。(^^)


サクラの小物を制作中!

※やはり、天竜ヒノキの節の所は少し固いけど、ヒノキはいい香りします。

<実演を見学できる日>
8月10日(金)、14日(火)の2回。時間は午前9時30分から午後4時30分。
※昼休み(12時から12時30分)


ヤマタケの蔵

ヤマタケの蔵は、天竜区二俣町のクローバー通りに面しています。
旧内山家(屋号:ヤマタケ)の住居と蔵があった場所で、現在は蔵だけが残されています。
23年度から多目的スペースやワークショップスペース、広場などが整備され、市民の活動の場に利用されています。ぜひお立ち寄りください。
  


Posted by ブリュット at 20:29

2012年08月09日

作家紹介まとめ【11〜20】

作家紹介のまとめ2ですおすまし
(11)齋藤 裕一
(12)吉川 秀昭
(13)池田 真悟
(14)富塚 純光
(15)河合 由美子
(16)畑名 祐孝
(17)水谷 伸郎
(18)松田 僚馬
(19)古久保 憲満
(20)舛次 崇

(11)齋藤 裕一

齋藤 裕一
作品名:コナン(2002~2005制作)

齋藤 裕一(1983年生まれ:埼玉県在住)
彼の通う知的障害者福祉施設のアトリエを、彼はウロウロしながら遊泳し、10分おきくらいに自分の場所に戻って来ては集中して描き、また遊泳する。こんな緊張と弛緩の繰返しに中で絵は仕上がってゆく。
繰り返し描かれる描線は、重層してゆくにつれスピードを上げ、一定の美しいリズムを作っていく。彼の描画は実は文字で、その根拠は何とも単純。その日のテレビ番組を描いているのだ。月曜日は「コナン」、金曜日は「ドラえもん」、という具合である。
2006年に開かれた現代アートの企画展「LIFE」展に彼の作品が選ばれ出展された。
自分の心臓の鼓動をモチーフにしたある作家の作品と、彼の作品は不思議なハーモニーで展示され、注目を集めた。



(12)吉川 秀昭

吉川 秀昭
吉川 秀昭(1970年生まれ 滋賀県在住)
目、目、鼻、口。彼が表現しているのは、点で構成された「顔」である。彼の表現する「顔」は、支持体が紙であろうが、陶土であろうが変わらない。
無数の点は、彼独自の法則によって一定の間隔を保ち、目、目、鼻、口という順に、上方から下方へと丁寧に書き連ねられていく。そのため一つひとつの「顔」はどんどん横方向に伸びたような形となり、それらが集まってひとつの個体と化していく。
彼は、支持体の10センチほどまで顔を近づけ制作する。その視野は限りなく狭いだろう。時には虫眼鏡で確認しないと構成を捉えられないこともある細かさ。制作は完成まで続くため、四つ切画用紙でも半年以上描き続けている。



(13)池田 真悟

池田 真悟
池田 真悟 Shingo Ikeda(1984年生まれ  東京都在住)
池田さんの頭の中には、電車やバスの路線図・時刻表(電車にいたっては乗り換え便利な車両も)、あと全てではないが細かい日本の地理が記憶されています。ネットなどで、場所から場所までの乗り換え検索や地図検索をするのと同様、彼は頭の中でそれらを行ってしまう。そんな彼は、彼独自のカラフルなノートを制作している。
彼が記憶する膨大な情報をそのまま書き出すのではなく、路線図・時刻表・放送局の番組表・球団名・アニメキャラクターなど興味のある事象を複雑に組み合わせ、数式や文字の色の組み合わせに至るまで、揺るぎのない彼独自の法則のもと制作されている。
池田さんのノート制作は、外出したときや作業所の昼休み、自宅では夕食後に1〜4時間で制作を行っている。また、作業所の帰りや休みの日には都内の各図書館に足を運び、電車関連・交通・スポーツ・放送・科学・音楽等の本を借りに行き、情報と知識を日々増強させている。

小林さんのトークイベントの際に池田さんの紹介で、池田さんは頭の中に路線図や時刻表が入っているので普通の人よりも遠くへ行けてしまうので、ひとりで出かけると遠くに行ってしまうので大変とのこと。



(14)富塚 純光

富塚 純光
平成21年海外旅行1(2010年制作)

富塚 純光 Yoshimitsu Tomizuka (1958年生まれ 兵庫県在住)
彼の住むグループホームの個室には壁一面に奇妙なメモ絵が貼ってある。それは彼が30歳頃から始めた彼の習慣らしい。彼は憶えている事を全て書かないと落ち着かない。
月1回市内の福祉施設で開かれるアトリエに来て、メモ絵を大きな紙に描き直している。記録したい情報量は溢れすぎ、その結果、絵と文字が渾然一体となった点描の抽象画的構成となってゆく。
この描き方は彼自身が編み出した方法で、もうこの絵画クラブで19年間変わらず続いている。なお、彼は一般の会社に勤務し自動車部品の組み立ての仕事に従事している。



(15)河合 由美子

河合 由美子
作品名 まる(制作年不詳)

河合 由美子 Yumiko Kawai(1979年生まれ 滋賀県在住)
彼女は滋賀県にある施設に通う。いつもの朝の会が終わると、誰もいなくなった静かな食堂に一人、彼女の姿がある。彼女は決まって午前と午後の作業時間前に「10分」と言って時間をとる。何をするでもなく、うっすらと頬笑みを浮かべながら自分の世界に浸り、時に大泣きをする事もある。お茶を飲んだり、通りかかった人に言葉遊びを求めたりもする。そして、自分の時間を味わい気持ちを整えた後、布と裁縫箱を用意し創作に取り組み始めるのだ。
初期の頃は魚や四角、三角の刺繍も見られたが、ここ5年間、彼女の作品は「まる」のモチーフに傾倒している。一枚の布地に迷うことなく「まる」をいくつも描き、独特の縫い方で輪郭をかたどっていく。その上から何層にも円状に糸を縫い重ねていくうち、平面だった「まる」は力によって収縮され徐々に山のように隆起し、ずっしりと重みのある、生命力に満ち溢れた作品となる。



(16)畑名 祐孝

畑名 祐孝
↑作品名 東京タワー(2009年制作)

畑名 祐孝 Hirotaka Hatana (1976年生まれ 滋賀県在住)
彼の作品は、イメージを形作る太い黒のラインと、カラフルに塗り込んだ大胆な色面とが織りなす力強さ、それと同時に存在する生き生きとしたユーモラスなニュアンスが魅力的だ。
しかし、意外にも彼の描画のプロセスは、彼自身にしか分からない意味不明で厳密な手順で成り立っている。プロセスの途中で、初めに描いたモチーフの描線などは破壊されてしまい、結果的に一見半抽象的な色面構成だけが残ってゆく。
自閉症という障害がある彼はグループホームで暮らし、近隣の知的障害者福祉施設に通って仕事をしている。絵を描くのは月に2度開かれる絵画アトリエの時間である。



(17)水谷 伸郎

水谷 伸郎
作品名:電車(2010年頃~)

水谷 伸郎 Nobuo Mizutani (1973年生まれ 東京都在住)
彼の作る紙製の電車は、一見すると人目を引く様な派手さも奇抜さも無い。しかし、じっくりと見るほどに、その繊細で執拗な彼のこだわりに驚嘆する。
1台の車両の長さは約20㎝、高さは5㎝ほどと小さく、手に取って車両後方部の出入り口から中を覗くと、彼の細工の神髄がよく分かる。社内の座席や中吊り広告まで再現されている。
作る電車は彼の利用する東京のJR山手線や東武東上線などが多い。電車の車両編成数や型の系列なども正確に再現しており、それぞれを1セットにしてピッタリサイズの自家製収納箱に納めている。それは、保存のためではなく人にプレゼントするためらしい。彼は子ども達が喜ぶだろうと思い作っていたそうだ。しかし、直接渡す勇気がないので棚などに置いてきぼりにしたるするそうです…。
彼は現在清掃の仕事に従事しており、様々な材料は廃品の中から集めているようだ。
自宅で家族と暮らす彼の制作は自室でのみ。毎日の就寝前の時間や休日には早朝に起き出して作っているという。



(18)松田 僚馬

松田 僚馬
作品名:美しい日本の国(2008年制作)

松田 僚馬 Ryoma Matsuda(1981年生まれ 長野県在住)
定規で引かれた線。斜めに引かれた線に平行して、何本もの線が引かれる。
そこに、地球の平和を守る(架空の)「地球防衛団」という団体の報道や功績が記されている。「〜 最近イラクと北朝鮮開発問題 いますぐ終末戦 踏み潰せ 松田隊長 世界の中で張り込む 戦争やめさせろ!〜その名は地球を保護する為の戦士だ!・・・」時にウルトラマン家族の名前やNHK紅白歌合戦への出演者の名前を書き連ねたりもする彼は、この団体の隊長を務めている。就労先では数名の同僚が地球防衛団隊員に任命されているようだ。
就労に向けて準備を進めていた彼に、これから何をしていきたいのかを聞くと、「僕は、地球の平和を守る。」と、一言。彼にとって、地球防衛団とは地球上になくてはならない組織の一つなのだ。



(19)古久保 憲満

古久保 憲満
交通渋滞がひどい街(世界の街のコラボ):(2011年制作)

古久保 憲満 Norimitsu Kokubo (1995年生まれ 滋賀県在住)
古久保の絵の創作は小学校に通い始めた頃より始まる。対人関係が苦手だった彼にとって、唯一教室にいられる方法が絵を描くことだったという。そのため、毎日のようにノート(自由帳)を持参し、さらに広告・カレンダーの裏などに黙々と絵を描き過ごしていた。
絵のモチーフとなるものは、彼の関心をひくもの。すなわち世界の都市や建築物、宇宙衛星、車、飛行機、船などであり、それらをインターネットやTV、旅先で写真を撮るなどで題材を集め、彼の思うままに組み合わせながら縦横無尽に描き込んでいく。
始めは、小さな画面に描いていたが彼の創造が膨んでゆくに従って、いくつもの紙を足しては描いていくようになった。近年では担任の先生からの勧めにより、100号台のサイズから10mの作品などいくつもの作品を同時並行で手がけ、作品の緻密さも増している。



(20)舛次 崇

しゅうじ たかし(1974年生まれ 兵庫県在住)
彼は紙におおいかぶさり、いきなり黒いかたまりを描き始める。彼のモチーフは身辺の日常品や動物図鑑など。彼は対象をじっと見てはいるが、しかしその形をトレースしているのではなく、モチーフから受ける「感じ」を直感的に受信して描いているようだ。


作品名 椅子とりんごとセロテープ(2008年制作)

舛次さんは手元の黒く塗るという所に集中しているため全体のバランスには向かわない。描き進んで紙の端がくると形成されていた形はそこで潔くプッツリと終わる。
生み出されるユニークな形。絶妙な配色。それらは美術教育とは無縁のところで生まれ、起立している。
このような方法で彼はもう18年、コンスタントに描いている。ダウン症の彼は家族と共に暮らし、知的障害者福祉施設でミシン縫製の仕事をしている。
舛次さんの作品はアール・ブリュットコレクションでの「JAPON」展(2008〜2009年)に出品され、メインポスターにもなった。

  


Posted by ブリュット at 20:15

2012年08月08日

公式ブログへのアクセス10,000件を突破!

6月22日から、手探りの状態でスタートした、「アール・ブリュット展」の公式ブログへのアクセス件数が、8日(水)午後6時現在、なんと10,188件となり、目標にしていた10,000件を突破することができましたびっくりびっくりくす玉キラキラ
(1日平均212件のアクセス)ありがとうございますえーんあはは
「毎日更新」するという、つらさは少しありますが…。公式ブログも、残り今日も含め6日で区切りをつけたいと…
至らないところもございますが、どうぞ最後までお付き合いを…。
また、来館者数も8日現在、5,871人(1日平均167人)です。
何とか、目標の7,000人になるかどうか、微妙なところですね?
まだ、展覧会を見ていない人に感動を伝えて、ぜひPRして…。(‘‘)
「アール・ブリュット展-生の芸術-」も残り4日間です。
心の衝動のままに描く作品と出会ってみませんか?


平日にもかかわらず、8日は206人の方が来館しました!


中学生も部活の合間にグループで美術館へ来館し、鑑賞レポート(課題)に取り組んでいました!


★今日も一人のアーティストさんが来浜!
午後の3時過ぎに、大胆な構図と配色、色彩の美しさ、重圧感のある作品などを制作している、舛次 崇(しゅうじ たかし)さんとご両親、アトリエすずかけのスタッフの5名が、長野県の小諸市から浜松市美術館を訪ねてくれました。
舛次さんは、阪神ターガースの大ファンで、今日もタイガースの帽子・タオルを着用してのご来館でした。小諸市で行われている自身の個展を見学して、帰路に立ち寄ってくださいましたにっこり
遠路はるばるありがとうございました!


作品名:へらじか(2008年制作)


トピックス ⑱
★初任者研修(社会奉仕体験活動)2日目!
初任者研修の2日目、本日も4月から、新たに先生になられた2名が美術館を訪れ、初任者研修(社会奉仕体験活動研修)にチャレンジしました。
休憩時間には、現在開催中の「アール・ブリュット展」も見学し、自由な表現、生の芸術などに心がブリュットふるえ、学校生活では体験できない別世界と遭遇。貴重な体験等…。


パソコンでの資料作りに奮闘中!

★LIVE(生放送)はいいですネ!
昨日は、夜の11時30分頃まで、テレビにくぎ付けでした。
女子バレーボールの準々決勝を、妻と真剣に応援していたためです。
一進一退の攻防を、手に汗握りながら観戦しました。
結果はフルセットの末、3-2で日本が中国に勝ち、準決勝にコマを進めました。(ヤッター!)
一途(いちず)な思いに、また涙しました。(^^)
次は、ブラジルと決勝めざして…。
やはり、LIVE(生)はいいですネ。


アール・ブリュット展も生の芸術。泣いても笑ってもあと4日ですネ。
  


Posted by ブリュット at 06:12